秘教とタロー(タロット、Tarot)の関係について、詳述するのは困難である。現在はTarotについて、多くの作者による註釈や、自らの見解に基くデッキ(カードの組)が存在する。
解釈の違いは現在、生命の木への帰属からタイトル、番号、図版等に到るまでTarotの全てに及ぶ。この違いは、真面目な多くの学習者に戸惑いを感じさせる。そして、少なからぬ学習者を「このように混乱している物を採用するのは、狂っている」と嘆かせる。
Tarotの起源については、不明である。数種類の仮説が存在するが、どれも万人を納得させる事はできない。その為、Tarot本来の解釈、言を換えれば、Tarotの作成者の意図や解釈を特定する事は事実上不可能である。この事は唯一、真実のTarotの解釈を導た事を証明する事は、客観的に不可能である事を意味する。
それでも、Tarotを自らの体系に取り入れるとするならば、私達は極めて穏健な態度を採用するのが賢明である。
その際、私たちが採る態度は、共通の原則的理解としては、以下の引用に示される理解である。
そして、それを前提に自分の採用しない体系についても尊重するというものである。他者の体系への寛容と理解は全ての秘教の第一の美徳である。
Tarotは啓発の体系であり、体系の究極的な目的は個人と宇宙の関係を理解することに於いて個人を助ける事である。Tarotはゲームではない、そして本質的には未来見の占いではない。これが私達のTarot学習の出発点である。
(Wang,Robert "An Introduction to The Golden Dawn Tarot",p.8 Samuel Weiser, 1978)